集中力が続かないシリーズ 1-⑤
【追従運動の問題】
動く物を目で正確に追い続ける事が出来ると言う事は、素晴らしい能力を手に入れたと言っても過言ではありません。
仕事が出来る人、良い点数を取る学生のほとんどの人がこの能力が優れています。
ただ、この能力があるからと言って、仕事が出来たり、点数が良いのではなく、この能力を持って仕事や学習に励めば優秀になれると言う事です。
逆に言えば、物を追う事が苦手な方が優秀になるためには、必要以上の努力が必要になる可能性があります。
追従運動が苦手な人は、見ている目標物から視線が外れやすく、集中も視線が移動したところに取られてしまうことがあります。
例えば、学校の授業で説明をしながら動き回る先生を目で追っている時に目が外れ、外れた先に時計や窓の景色があったとしたら、意識が時計や窓の外に持っていかれることがあります。
視線の移動は本人の意志とは関係なく無意識で起こってしまうため、本人が意識して視線の移動を止める事はとても難しいのです。
ですから、先生や親から見ればボーっとしているように見えてしまうかも知れません。 このような目の状態で「集中しなさい」と言うのはとても難しいですよね。